お役立ち情報
どうしても一歩踏み出せないあなたへ
今日から始める食事と運動
監修:関西電力病院 総長 清野 裕
まずはご自分の生活をチェックしてみましょう。
良好な血糖マネジメントに向けた食事療法のコツ
●食事は炭水化物、たん白質、脂質のバランスを考えて
食事は、1日の決められたエネルギー摂取量を超えない範囲で栄養のバランスを考えてとりましょう。
岩本安彦 総監修. 専門医が治す! 糖尿病. 高橋書店, 2007: 88-89.
日本糖尿病学会 編・著:患者さんとその家族のための糖尿病治療の手びき(改訂第58版), p.62-66,
日本糖尿病協会・南江堂 2020
●食後の血糖値が上がりにくい食べ方の一例
参考:日本糖尿病学会 編・著:糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版, p.7,
日本糖尿病協会・文光堂 2013
監修:関西電力病院 総長 清野 裕
食べる順番により血糖値の上がり方が変わることが知られています
●ご飯の前にまずサラダ
ご飯を先に食べるよりも野菜を先に食べたほうが血糖値が急速に上がりにくいことが知られています。
糖尿病がない男女10名を対象に、ドレッシングをかけたキャベツのサラダを食べてから白米ご飯を食べた場合と、その逆の順番で食べた場合について血糖値を比較したところ、サラダから食べると血糖値の急上昇が抑えられました。
金本郁男 他. 糖尿病. 2010; 53(2): 96-101.
●ご飯の前に肉・魚
お肉やお魚を先に食べると、ご飯を先に食べるよりも食後の血糖上昇が抑制されることが知られています。
2型糖尿病がある方を対象に、ご飯とおかず(サバの水煮、網焼肉)を食べる順番により食後の血糖値の上がり具合などに差が出るかを確認したところ、おかずから先に食べた方が血糖値の上がり具合が抑えられるという結果になりました。
Kuwata H et al. Diabetologia 2016; 59(3): 453-461.
良好な血糖マネジメントに向けた運動療法のコツ
●運動療法にはたくさんの効果が期待できます。
運動には、血糖値の改善やインスリン抵抗性の改善などさまざまな効果が期待できるので、継続して続けることが重要です。
日本糖尿病学会編・著: 糖尿病治療ガイド2022-2023, p.53, 文光堂, 2022
●有酸素運動に取り組みましょう。
運動は、日常生活のなかに組み入れて、できれば毎日、少なくとも1週間に3回以上行うことが勧められます。
荻原俊男 監修. 高血圧・糖尿病-生活習慣病-. メディカルレビュー社, 2009:148.
●日常生活のなかでもエクササイズ
なかなか運動を始められないという方や高齢の方は、身近なものを使って運動の習慣をつけてみませんか。
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団HP
(参考URL : http://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/undo/k_kinryoku/t01_02_11.html)より抜粋
●運動は医師の相談の下、無理せず取り組みましょう。
血糖低下効果を十分に得るためには食事・運動療法が重要です
食事・運動療法が不十分だと、たとえ薬物治療を行っていたとしてもその効果が表れにくくなる場合があります。
しっかりと食事・運動に気を付けながら治療を続けましょう。
監修:関西電力病院 総長 清野 裕